小数があるときってどうすればいいんだっけ?
10倍、100倍して小数を消せばいいよ!
というわけで、今回の記事では「小数を含む連立方程式の解き方」についてイチから解説していきます。
今回の記事では以下の問題の解き方について解説していくぞ!
次の計算をしなさい。
$$①\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 0.2x+0.3y =-0.2 \\ 5x+2y=17 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
$$②\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 0.7x -0.4y =2 \\ 0.06x-0.05y=0.03 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
$$③\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} -0.8x+0.5y=1 \\ \frac{1}{2}x-\frac{1}{4}y=-1 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
方程式の基本的な解き方が不安な方、まずは次の記事をご参考に!
小数の消し方を確認!
小数がある方程式は、両辺を10倍、100倍してシンプルな形に変えてやりましょう!
小数第1位まである場合には10倍
$$\begin{eqnarray}0.3x+1&=&0.1y-0.5\\[5pt](0.3x+1)\color{red}{\times 10}&=&(0.1y-0.5)\color{red}{\times 10}\\[5pt]3x+10&=&y-5 \end{eqnarray}$$
小数第2位まである場合には100倍
$$\begin{eqnarray}0.03x+0.01&=&0.2y-0.04\\[5pt](0.03x+0.01)\color{red}{\times 100}&=&(0.2y-0.04)\color{red}{\times 100}\\[5pt]3x+1&=&20y-4 \end{eqnarray}$$
このようにして、まずは小数を消してやるというのがポイントだよ!
では、それぞれの例題の解き方を確認していこう。
小数点の連立方程式の解き方を解説!
例題①の解き方、答え
次の計算をしなさい。
$$①\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 0.2x+0.3y =-0.2 \\ 5x+2y=17 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
小数が含まれている式は、10倍して小数を消すべし!
$$\begin{eqnarray}0.2x+0.3y&=&-0.2\\[5pt](0.2x+0.3y)\color{red}{\times 10}&=&-0.2\color{red}{\times 10}\\[5pt]2x+3y&=&-2 \end{eqnarray}$$
これで見た目がスッキリしましたね。
これで連立方程式を次のように書きかえることができます。あとは計算あるのみです。
$$①\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 0.2x+0.3y =-0.2 \\ 5x+2y=17 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
↓
$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 2x+3y =-2 \\ 5x+2y=17 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
答え
$$x=5, y=-4$$
字が汚いのはマジですんません…
例題②の解き方、答え
次の計算をしなさい。
$$②\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 0.7x -0.4y =2 \\ 0.06x-0.05y=0.03 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
両方とも小数の式になっているので、ともに変形していきましょう。
上の式は小数第1位まで値があるので10倍、下の式は小数第2位まで値があるので100倍していきます。
$$\begin{eqnarray}0.7x-0.4y&=&2\\[5pt](0.7x-0.4y)\color{red}{\times 10}&=&2\color{red}{\times 10}\\[5pt]7x-4y&=&20 \end{eqnarray}$$
$$\begin{eqnarray}0.06x-0.05y&=&0.03\\[5pt](0.06x-0.05y)\color{red}{\times 100}&=&0.03\color{red}{\times 100}\\[5pt]6x-5y&=&3 \end{eqnarray}$$
小数が消せたら、次のように連立方程式を変換して計算あるのみです。
$$②\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 0.7x -0.4y =2 \\ 0.06x-0.05y=0.03 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
↓
$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 7x -4y =20 \\ 6x-5y=3 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
答え
$$x=8, y=9$$
例題③の解き方、答え
次の計算をしなさい。
$$③\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} -0.8x+0.5y=1 \\ \frac{1}{2}x-\frac{1}{4}y=-1 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
げ…分数があるんだけど
分数も消せばいいじゃない!
ってことで、小数だけでなく分数の式も消していきましょう。分母にある数の最小公倍数を両辺にかければよかったね。
【参考】【連立方程式】分数と整数が混じった計算の解き方をイチから解説!
$$\begin{eqnarray}-0.8x+0.5y&=&1\\[5pt](-0.8x+0.5y)\color{red}{\times 10}&=&1\color{red}{\times 10}\\[5pt]-8x+5y&=&10 \end{eqnarray}$$
$$\begin{eqnarray}\frac{1}{2}x-\frac{1}{4}y&=&-1\\[5pt]\left(\frac{1}{2}x-\frac{1}{4}y\right)\color{red}{\times 4}&=&-1\color{red}{\times 4}\\[5pt]2x-y&=&-4 \end{eqnarray}$$
以上より、次のように連立方程式を変換できるのであとは計算あるのみです。
$$③\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} -0.8x+0.5y=1 \\ \frac{1}{2}x-\frac{1}{4}y=-1 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
↓
$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} -8x+5y=10 \\ 2x-y=-4 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$
答え
$$x=-5, y=-6$$
以上、練習問題の解説でした!
途中式の変形など不明な点があれば、こちらの動画内でも解説しているのでご参考ください(^^)
まとめ!
お疲れ様でした!
小数を含む連立方程式の計算はバッチリかな?
見た目は難しそうに見えるけど、小数を消してしまえばあっさりと解くことができるね(^^)
OK,OK~♪
小数を消すのは何だかスッキリするね!