展開の公式っていろいろあるじゃないですか?
どれがどれだか、ややこしいです。
というわけで、今回の記事では「式の展開公式をパターンごとに解説!」していきます。
覚えておきたい公式は以下の通り!
式の展開公式
- a(b+c)=ab+ac
- (a+b)\div c= \frac{a}{c}+\frac{b}{c}
- (a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bd
- (x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab
- (x+a)^2=x^2+2ax+a^2
- (x-a)^2=x^2-2ax+a^2
- (x-a)(x+a)=x^2-a^2
それぞれの展開公式についてサクッと解説していきます!
式の展開の基礎
- a(b+c)=ab+ac
- (a+b)\div c= \frac{a}{c}+\frac{b}{c}
- (a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bd
ポイントは分配法則です。


割り算の場合には、逆数にして掛けるとすれば良いですね。

以上、3つの分配法則は式の展開の基礎となるので必ずできるようにしておきましょう。
では、例題を見ながら計算方法を確認しておきましょう。
次の式を展開しなさい。
a(2a+3b)
かっこの外にあるaを分配法則を用いて、かっこ内にかけていきます。
\begin{eqnarray}a(2a+3b)=2a^2+3ab \end{eqnarray}
答え
2a^2+3ab
次の式を展開しなさい。
(6x^2+12xy)\div 3x
割り算の場合には、逆数にして掛け算に変えてから計算を始めると分かりやすいです。
\begin{eqnarray}(6x^2+12xy)\div 3x&=&(6x^2+12xy)\times \frac{1}{3x}\\[5pt]&=&6x^2\times \frac{1}{3x}+12xy\times \frac{1}{3x}\\[5pt]&=&2x+4y \end{eqnarray}
答え
2x+4y
次の式を展開しなさい。
(x+1)(3x+2)
かっことかっこの計算は、分配法則の矢印がたくさんになります。
途中で計算ミスをしないよう、丁寧に式を書いていきましょう。
\begin{eqnarray}(x+1)(3x+2)&=&3x^2+2x+3x+2\\[5pt]&=&3x^2+5x+2 \end{eqnarray}
分配法則を使って式を展開した後にも、同類項があれば必ずまとめるようにしてくださいね。
答え
3x^2+5x+2
なるほど!
とにかく分配法則を使って計算をすれば、式の展開ができるってわけね
でも、計算がちょっとメンドイね…
確かに計算がメンドイ!!
だから、少しでも展開の計算をラクにしようぜってことで乗法公式というものがあります。
次の章で乗法公式について確認していきましょう!
乗法公式の使い方
展開したい式にある特徴があるとき、乗法公式を用いてちょっとラクに展開していくことができます。
それぞれの乗法公式について確認していきましょう。
式の展開公式
- (x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab
- (x+a)^2=x^2+2ax+a^2
- (x-a)^2=x^2-2ax+a^2
- (x-a)(x+a)=x^2-a^2
(x+a)(x+b)
- (x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab
こちらの乗法公式は、かっこ内に同じ項が含まれている場合に使うことができます。

使い方は単純!
足したものを真ん中、掛けたものを右に持ってくればOKです。
これは例題を見ながら確認したほうが理解しやすいので、実際に問題を使って解説していきます。
次の式を展開しなさい。
(x+1)(x+4)
1と4に注目!
それぞれの和は5、積は4となります。
和が真ん中、積が右なので
(x+1)(x+4)=x^2+5x+4
となります。
答え
x^2+5x+4
次の式を展開しなさい。
(x+2)(x-5)
2と-5に注目!
それぞれの和は2+(-5)=-3、積は2\times (-5)=-10となります。
和が真ん中、積が右なので
(x+2)(x-5)=x^2-3x-10
となります。
答え
x^2-3x-10
最後にもう1問!
ちょっと注意しておきたいやつをやっておこう。
次の式を展開しなさい。
(2x+3)(2x-1)
これは今までの式と違って、それぞれのかっこ内にある同じ項がxではなく、2xとなっていますね。
この場合には、次のような式になります。
\begin{eqnarray}(2x+3)(2x-1)&=&(2x)^2+(3-1)\times 2x-3\\[5pt]&=&4x^2+4x-3 \end{eqnarray}
今まで、xとなっていた部分がすべて2xに変わっていますね。
答え
4x^2+4x-3
なるほど!
乗法公式を使ったら、分配法則を使ってやるときよりもラクに計算できるね!
(x+a)^2、(x-a)^2
- (x+a)^2=x^2+2ax+a^2
- (x-a)^2=x^2-2ax+a^2
こちらの乗法公式は、かっこに二乗がついているときに使うことができます。
使い方は簡単!
2乗 ⇒ 2倍して掛ける ⇒ 2乗
この順に計算すればOKです。
これも例題を使ってやり方を確認しておきましょう。
次の式を展開しなさい。
(x+3)^2
2乗 ⇒ 2倍して掛ける ⇒ 2乗
この順に計算をしていきましょう。
まずは、最初の項を2乗 ⇒ x^2
次に、2倍して掛ける ⇒ 2\times x \times 3=6x
そして、最後の項を2乗 ⇒ 3^2=9
これをつなげていけば展開の完了です。
(x+3)^2=x^2+6x+9
慣れてくるとスラスラできるようになりますよ(^^)
答え
x^2+6x+9
次の式を展開しなさい。
(x-8)^2
まずは、最初の項を2乗 ⇒ x^2
次に、2倍して掛ける ⇒ 2\times x \times (-8)=-16x
そして、最後の項を2乗 ⇒ (-8)^2=64
よって、(x-8)^2=x^2-16x+64
答え
x^2-16x+64
次の式を展開しなさい。
(2x-3y)^2
まずは、最初の項を2乗 ⇒ (2x)^2=4x^2
次に、2倍して掛ける ⇒ 2\times 2x \times (-3y)=-12xy
そして、最後の項を2乗 ⇒ (-3y)^2=9y^2
よって、(2x-3y)^2=4x^2-12xy+9y^2
答え
4x^2-12xy+9y^2
2乗の展開ってラクですね!
2乗が出てきたらラッキーって感じだ♪
(x+a)(x-a)
- (x+a)(x-a)=x^2-a^2
こちらの乗法公式は、2つのかっこ内の項が1つ符号が異なるだけという形になっているときに使うことができます。

計算方法は簡単です。

このように分配法則の最初と最後だけをやればOKです。
それでは例題を確認しておきましょう。
次の式を展開しなさい。
(x+2)(x-2)
分配法則の最初と最後だけを計算すればよいので
(x+2)(x-2)=x^2-2^2=x^2-4
となります。
答え
x^2-4
次の式を展開しなさい。
(2x-y)(2x+y)
分配法則の最初と最後だけを計算すればよいので
(2x-y)(2x+y)=(2x)^2-y^2=4x^2-y^2
となります。
答え
4x^2-y^2
次の式を展開しなさい。
(-10+x)(x+10)
ちょっと見た目が分かりにくいので、かっこ内の順番を整えてから考えると良いです。
\begin{eqnarray}(-10+x)(x+10)&=&(x-10)(x+10)\\[5pt]&=&x^2-10^2\\[5pt]&=&x^2-100 \end{eqnarray}
答え
x^2-100
何これ、めっちゃ簡単だね!!
そうですね。乗法公式の中でも一番簡単なのがコレですね(^^)
式の展開公式まとめ!
式の展開についてサクッと解説してきたけど、理解してもらえたかな?
式の展開はテストでも得点しやすい単元だから、しっかりと学んで点数をアップさせていこうね!
OK,OK~♪
これなら私でも良い点数がとれるかも!
あとは練習あるのみだね!