数字の上にある小さな数字…
$$\large{2^3}$$
これ!これって何なんですか??
これは累乗(るいじょう)と呼ばれる計算です。
THE・数学!
といった感じで、すごく難しい暗号のように見えますね(^^;)
だけど、実際には単純な計算だったりします。
ただし、累乗の計算には多くの人が勘違いしているようなポイントがあります。
そこをしっかりと理解して累乗をマスターしましょう。
【正負の数】累乗の計算
$$2\times 2\times 2=2^3$$
このように、同じ数を何度も掛け算する場合
式を省略するために指数と呼ばれる小さな数を使って表します。
つまり、\(2^3\)とは\(2\)を3回掛けなさい。という意味になります。
というわけで、次のような場合には
$$3^4=3\times 3\times 3\times 3=81$$
$$1^{20}=1\times \cdots \times 1=1$$
このような計算になります。
ルールが分かってしまえば、簡単な計算だね!
だけどね、多くの人が間違えちゃう気をつけたいポイントがあるんだよね…
【正負の数】累乗の計算で気を付けるポイント!
累乗の計算では、とにかく…
符号に注意!
それでは、いくつか例をあげて解説していくので、それぞれの違いについて理解していきましょう。
次の計算をしなさい。
$$(-3)^2$$
この式の場合、指数である2は\(-3\)についています。
なので、計算は\((-3)\)を2回掛けるということになります。
$$(-3)^2=(-3)\times (-3)=9$$
では、次の計算ではどうでしょうか。
次の計算をしなさい。
$$-3^2$$
今回の場合では、指数である2は3についています。
なので、計算でマイナスは置いておいて、\(3\)を2回掛けるということになります。
$$-3^2=-(3\times 3)=-9$$
このように指数がかっこについているのか、数に直接ついているのかによって計算の中身は全く別物となってしまいました。
累乗の計算においては、何を何回掛けるのか。
これをハッキリさせるのがポイントとなります。
では、以上の点をおさえた上で次の問題をみてください。
次の計算をしなさい。
$$(-3^2)$$
これは指数がどこについていますか?
式の中にかっこがついてはいますが、指数がついているのは数です。
よって、マイナスは置いといて3を2回掛けるということだから
$$(-3^2)=-(3\times 3)=-9$$
では、最後。
こちらの計算も間違いが多いです。
次の計算をしなさい。
$$-(-3)^2$$
$$-(-3)^2=(+3)^2=9$$
ダメ!絶対!
このように計算してしまう方が多い…
かっこの前についているマイナスは最後に計算しましょう。
優先すべきは累乗の計算です。
$$-(-3)^2=-\{(-3)\times (-3)\}=-9$$
これが正しいやり方となるので気を付けてましょう。
ミスが多い問題だから、ほんとに気を付けてね。
こんなので点数を落とすなんてもったいない…
【正負の数】累乗の計算 練習問題
次の計算をしなさい。
$$(-4)^3$$
次の計算をしなさい。
$$-5^2$$
次の計算をしなさい。
$$(-1)^{100}$$
次の計算をしなさい。
$$-1^{100}$$
次の計算をしなさい。
$$\left(\frac{2}{3}\right)^3$$
【正負の数】累乗の計算まとめ!
お疲れ様でした!
累乗は、いたってシンプルな計算なのですが
符号が絡んでくるとミスが起こりやすくなってしまいます。
$$2^2=2\times2=4$$
$$(-2)^2=(-2)\times (-2)=4$$
$$-2^2=-(2\times 2)=-4$$
$$(-2^2)=-(2\times 2)=-4$$
$$-(-2)^2=-\{(-2)\times (-2)\}=-4$$
それぞれの違いについて、しっかりと理解しておきましょう!
指数がどこについているかを見落とさないようにね!