マイナスとマイナスを掛けると
なぜプラスに…??
正負の数の乗法・除法では多くの人が疑問に感じる
マイナス×マイナス=プラス
が登場します。
マイナスに関する疑問とともに、正負の数の乗法・除法のやり方について確認していきましょう。
【正負の数】乗法・除法のやり方
正負の乗法・除法では、符号の決め方を覚えておきましょう!
マイナスが奇数個(1、3、5…個)のとき、答えはマイナス
マイナスが偶数個(0、2、4…個)のとき、答えはプラス
このように符号が決められます。
では、これを用いて例題を解いてみましょう。
次の計算をしなさい。
$$(-2)\times 3$$
まずは、マイナスがいくつあるか考えましょう。
式の中には、\(-2\)と\(3\)があるわけですが、マイナスがついているのは1個だけですね。
よって、マイナスが奇数個なので答えの符号はマイナスとなります。
$$(-2)\times 3=\color{red}{-}6$$
このように計算できます。
符号の決め方がわかれば、あとは普通の掛け算をするだけだね!
次の計算をしなさい。
$$(-2)\times (-5)$$
じゃぁ、この問題では…
マイナスが2個あるから、答えはプラスになるね!
その通り!答えは
$$(-2)\times (-5)=10$$
このようになります。
でも…なんでマイナスとマイナスを掛けるとプラスになるんだろう…
マイナスとマイナスがプラスになるイメージ
次のようなイメージを持っておくと理解しやすくなります。
このように、掛ける数が1増えると掛けられる数の分だけ数が増えていっています。
これを逆に見てみるとこんな感じ。
掛ける数が1減ると、掛けられる数だけで減っていくってことになるよね。
この考え方を持って、掛けられ数を負の数で考えてみましょう。
するとこんな感じ。
掛けられる数がマイナスの場合、掛ける数が小さくなればなった分だけ答えは大きくなっていくことになります。
だから、マイナスのものにマイナスを掛けると値はプラスになっちゃうってことですね。
この考え方を持っておくとイメージしやすいよね!
【正負の数】3つ以上の乗法、除法のやり方
次の計算をしなさい。
$$2\times (-3)\times (-4)$$
数が増えても大丈夫!やり方は同じです。
まずは符号を決めましょう。
式にある数は、\(2\)と\(-3\)と\(-4\)なのでマイナスの数は2個。
よって、マイナスが偶数個なので答えの符号はプラスとなります。
$$2\times (-3)\times (-4)=24$$
符号さえ決めてしまえば、あとは数を計算するだけですね!
次の計算をしなさい。
$$(-3)\div(-6)\times (-8)$$
符号の決め方は同じ!
マイナスは3個なので奇数個、よって答えの符号はマイナス。
次に数の掛け算、割り算となるのですが、このままではややこしい!
なので、割り算は掛け算にチェンジしてやりましょう。
割り算を掛け算にチェンジ!
\(\div 6\) ⇒ \(\displaystyle{\times \frac{1}{6}}\)
$$\begin{eqnarray}(-3)\div(-6)\times (-8)&=&(-3)\times \left(-\frac{1}{6}\right)\times (-8)\\[5pt]&=&-4 \end{eqnarray}$$
このように計算することができます。
小数を使って計算する方法もありますが、割り切れない数がでてきちゃうと小数でやる方法は厳しい…
なので、分数でやっていくのがおすすめですね。
では、次の章で正負の数の乗法、除法の練習問題に挑戦してみましょう!
【正負の数】乗法・除法の練習問題
次の計算をしなさい。
$$(-4)\times (+8)$$
次の計算をしなさい。
$$(-49)\div(-7)$$
次の計算をしなさい。
$$(-2)\times 0$$
次の計算をしなさい。
$$(-2)\times 4\times 3$$
次の計算をしなさい。
$$(-7)\div(-14)\times 10$$
【正負の数】乗法・除法のまとめ!
正負の数の乗法・除法は符号の決め方を覚えておけば、あとは普通の計算と同じだね!
マイナスが奇数個(1、3、5…個)のとき、答えはマイナス
マイナスが偶数個(0、2、4…個)のとき、答えはプラス
また、乗法と除法が混じった計算が出てきた場合には
割り算を掛け算にチェンジ!
\(\div 6\) ⇒ \(\displaystyle{\times \frac{1}{6}}\)
こちらのポイントを使って、掛け算にチェンジすることで簡単に計算していくことができました。
計算のやり方が分かったら、あとは練習あるのみだ!
がんばろー!!
本当にわかりやすかったです。ありがとうございます