次の三角形の面積を求めましょう。
ん!?
三角形の高さがわかんないのに、どうやって面積求めるの?
こういうときには、三平方の定理を使えばいいよ!
というわけで、今回の記事では
高さがわからない三角形の面積
を三平方の定理を使って求める方法について解説していくよ!
三平方の定理ってなんだっけ?
まずは、三平方の定理ってなんだっけ?ということについて確認しておきましょう。
~三平方の定理~
$$c^2=a^2+b^2$$
直角三角形の斜辺を2乗すると、他の辺を2乗した和に等しい。
これが三平方の定理でしたね。
これを使うと、直角三角形の辺の長さを求めることができるようになるよ!
また、こちらの特別な直角三角形の比についても覚えておきましょう。
これらの直角三角形に関しては、それぞれの辺の比を簡単に表すことができます。
あ!三角定規として使ってたやつだね!
それでは、三平方の定理を使ってどのように面積を求めていくのか。
解説いくぞー!!
三平方の定理を使って面積を求める方法は?問題を使って解説するよ!
次の三角形の面積を求めましょう。
まず、底辺を6㎝とした場合の高さとなるような線を引きます。
すると、三角形が2つの直角三角形に分けることができますね。
そこから左にある直角三角形の底辺を \(x\)㎝とすると、右にある直角三角形の底辺は \((6-x)\)㎝と表すことができます。
次に、左にある直角三角形に注目して、三平方の定理を使っていくと次のような式を作ることができます。
$$5^2=x^2+(高さ)^2$$
$$(高さ)^2=25-x^2$$
同じように右の直角三角形でも三平方の定理を使っていくと
$$(\sqrt{13})^2=(6-x)^2+(高さ)^2$$
$$(高さ)^2=13-(6-x)^2$$
このように左右の直角三角形から、2つの式を作ることができました。
そして、それぞれの式にある「高さ」は同じ値になるはずなので、互いの式を代入して1つの方程式を作ることができます。
$$25-x^2=13-(6-x)^2$$
ここまでくれば、あとは方程式を解いて \(x\) の値を求めていきます。
$$25-x^2=13-(6-x)^2$$
$$25-x^2=13-36+12x-x^2$$
$$-12x=-48$$
$$x=4$$
\(x\) の値が分かれば、さっき作った高さに関する式に代入します。
\((高さ)^2=25-x^2\) に \(x=4\) を代入すると
$$(高さ)^2=25-4^2\\ \\(高さ)^2=9\\ \\(高さ)=3$$
これで、この三角形の高さを求めることができました。
高さが分かれば、三角形の面積公式
$$底辺\times 高さ\times \frac{1}{2}$$
これにあてはめていけばいいね!
よって、この三角形の面積は
$$面積=6\times 3\times \frac{1}{2}=9(㎠)$$
となりました。
ちょっと長い計算になってしまうけど、このように直角三角形を2つ作ってあげることで三角形の高さを求めることができます。
面積を求めたい!
だけど、高さが分からない…という場合にはこのようなやり方で高さを求めていきましょう。
へぇ~三平方の定理って便利だね♪
特別な直角三角形の比を使って面積を求める
次の三角形の面積を求めましょう。
あれ、長さが2つしかわからないけど…
今回のように具体的に角度が与えられている場合には、比を使って高さを求めていきましょう。
6㎝を底辺とした場合の高さにあたるところに補助線を引きます。
すると、このように30°,60°,90°となっている特別な直角三角形を作ることができます。
\(1:2:\sqrt{3}\) という比を作ることができるので、高さにあたる部分は
$$2:\sqrt{3}=4:高さ$$
$$2\times 高さ=4\sqrt{3}$$
$$高さ=2\sqrt{3}$$
このように求めることができます。
高さが求まれば、面積は簡単ですね!
$$面積=6\times 2\sqrt{3}\times \frac{1}{2}=6\sqrt{3}(㎠)$$
となりました。
今回の問題のように角度が書いてある場合には、特別な直角三角形の比を使いながら高さを求めていくことになります。
こっちの方が計算が楽で嬉しいですね(^^)
三平方の定理を使って面積を求める【まとめ】
OK!理解したよ♪
三平方の定理を知っていれば、高さが分からなくてもこわくないね!
そうだね!
三平方の定理は、直角三角形に対して使えるものなんだけど
直角三角形がなければ、今回の問題のように補助線を引いて作っちゃえばOKだね!
ということで、三平方の定理を使って面積を求める方法についてでした!
直角三角形がなければ、自分で作る!
これがすごく大切なポイントでしたね。
たくさん問題演習して、理解を深めておきましょう(^^)