多項式の計算…
なんだか文字が多くてややこしいの…
というわけで、今回の記事では中2で学習する「多項式の計算」についてイチから解き方を確認していきましょう。
丁寧にやっていくから、苦手な人も最後までがんばろう!
多項式の計算のやり方
それでは、多項式の計算についてやり方を確認していきましょう。
動画でサクッと理解したい方はこちらをどうぞ!
同類項をまとめる(加法・減法)
次の計算をしなさい。
$$4x+7y+3x-y$$
文字がたくさんある場合には、加法・減法は同じ文字どうしを計算していきます。
今回の計算であれば\(4x\)と\(3x\)、\(7y\)と\(-y\)をそれぞれ計算していきます。
$$\begin{eqnarray}4x+7y+3x-y&=&(4+3)x+(7-1)y\\[5pt]&=&\color{red}{7x+6y} \end{eqnarray}$$
文字の部分が同じ項は、同類項というよ
大事な用語だから絶対に覚えておこう!
次の計算をしなさい。
$$3x^2+2x-3x-5x^2$$
この場合、どれが同類項か分かりますか?
全部\(x\)だから…
同類項は全部だ!!
違います!
すべて\(x\)という文字が使われているわけですが、\(x\)と\(x^2\)は別物として考えます。
なので、同類項は次のようになりますね。
$$\begin{eqnarray}3x^2+2x-3x-5x^2&=&(3-5)x^2+(2-3)x\\[5pt]&=&\color{red}{-2x^2-x} \end{eqnarray}$$
- 同じ文字どうし(同類項)を足したり、引いたりする。
- \(x\)と\(x^2\)は別物だ!
イチから解説するってことで、途中式を丁寧に書いたけど
最終的には、暗算できるように練習していこうね!
かっこがついている場合
次の計算をしなさい。
$$(3a+4b)+(2a-5b)$$
かっこがついていたら、はずせばよいのだ!
ということで、かっこのはずし方を確認しておきましょう。
かっこの前が+の場合、中身がそのまま
$$+(2x-1)=2x-1$$
かっこの前が-の場合、中身の符号が逆になる
$$-(2x-1)=-2x+1$$
かっこをはずすことができたら、あとは計算するだけです。
$$\begin{eqnarray}(3a+4b)+(2a-5b)&=&3a+4b+2a-5b\\[5pt]&=&\color{red}{5a-b} \end{eqnarray}$$
次の計算をしなさい。
$$(x^2-2xy+3)-(2x^2+4xy-5)$$
かっこの前がマイナスなので、かっこをはずすと中身の符号が逆だ!
$$\begin{eqnarray}(x^2-2xy+3)-(2x^2+4xy-5)&=&x^2-2xy+3-2x^2-4xy+5\\[5pt]&=&\color{red}{-x^2-6xy+8} \end{eqnarray}$$
- かっこをはずしてから計算する!
縦書きのひっ算のやり方
次の計算をしなさい。
なんじゃ、こりゃ…
たしかに、初めて目にする方には違和感を感じる計算ですね(^^;)
だけど、計算のやり方はとても簡単です。
同類項が上下に揃うように並んでいるので、そのまま足していけばOKです。
次の計算をしなさい。
引き算の場合にはちょっと注意が必要!
このように下にある式の符号をチェンジさせてから考えるようにしましょう。
え、なんでそんなことするの…?
この計算とは、\((x-3y)-(4x-2y)\) を縦書きに表したものです。
かっこの前にマイナスがついていたら、かっこの中身はどうなるんだっけ??
$$-(4x-2y)=-4x+2y$$
このように符号がチェンジするんだったよね!
だから、縦書きのひっ算においても引き算の場合には符号をチェンジしてから計算していくんだよ。
- 引き算のときには、下にある式の符号をチェンジしてから計算する!
多項式と数の乗法、除法
次の計算をしなさい。
$$5(2x-3y)$$
かっこにかけ算、割り算がくっついている場合には、分配法則じゃ!
$$\begin{eqnarray}5(2x-3y)&=&5\times 2x-5\times 3y\\[5pt]&=&\color{red}{10x-15y} \end{eqnarray}$$
次の計算をしなさい。
$$(3x-6)\div \frac{3}{2}$$
割り算は、逆数にして掛ければOK!
$$\begin{eqnarray}(3x-6)\div \frac{3}{2}&=&(3x-6)\times \frac{2}{3}\\[5pt]&=&3x\times \frac{2}{3}-6\times \frac{2}{3}\\[5pt]&=&\color{red}{2x-4} \end{eqnarray}$$
次の計算をしなさい。
$$3(2a-b)-2(4a-2b+1)$$
かっこの前に数がある場合には、分配法則を使ってかっこをはずす。
そして、同類項を計算していきましょう。
$$\begin{eqnarray}3(2a-b)-2(4a-2b+1)&=&6a-3b-8a+4b-2\\[5pt]&=&\color{red}{-2a+b-2} \end{eqnarray}$$
- かっこに掛け算は分配法則だ!
- 割り算は逆数にして掛ければOKだ!
分数がある場合
次の計算をしなさい。
$$\frac{2x+3y}{3}-\frac{x-2y}{2}$$
あー出た出た、分数…
マジややこしいよね
分数の計算は手順通り、丁寧に計算していけばOKだぞ!
まずは、分数の上にはかっこがついていることを意識しておきましょう。
$$\frac{\color{red}{(}2x+3y\color{red}{)}}{3}-\frac{\color{red}{(}x-2y\color{red}{)}}{2}$$
かっこをつけたら通分をして計算していきましょう。
$$\begin{eqnarray}\frac{2x+3y}{3}-\frac{x-2y}{2}&=&\frac{2(2x+3y)}{6}-\frac{3(x-2y)}{6}\\[5pt]&=&\frac{2(2x+3y)-3(x-2y)}{6}\\[5pt]&=&\frac{4x+6y-3x+6y}{6}\\[5pt]&=&\color{red}{\frac{x+12y}{6}} \end{eqnarray}$$
- かっこつける ⇒ 通分する ⇒ まとめる ⇒ かっこはずす ⇒ 計算するの流れ
分数の計算はちょっとだけややこしいから
こちらの動画でも詳しく解説しているよ!
まとめ!
お疲れ様でした!
2年生の初めに学習する今回の計算問題はすっごく重要だ。
スラスラ解けるようになるまで練習しておきましょう!
OK、OK~♪
やり方は理解したから、あとは練習あるのみだね
特に分数の計算は何度もやっておくよ!